音楽の宇宙

[皆川達夫先生古希記念論文集] 目次

執筆者紹介


今様騎士
佐藤 豊彦

古代・中世・ルネサンスの音楽
「楽師の不思議な角笛」――ドイツの楽師伝説にみる19世紀の楽師像
上尾 信也

17

15世紀前半のイタリアにおける北方音楽家たち
今谷 和徳

27

<甘美な響き>の源――ルネサンス様式の起原を求めて
金澤 正剛

35

アオスタ写本における2つの写本構成法
佐々木 勉

41

奈穂に――丘の上から 第12章
辻 成史

49

ヨハネス・オケゲムの《アヴェ・マリア》
寺本まり子

60

マルケット・ダ・パドヴァが全音を5等分割したことをめぐって
東川 清一

69

中世音楽における二分法「自然のもの」と「人工のもの」
永田 仁

76

近世イングランドにおける音楽学位
那須 輝彦

83

古代ローマ石棺浮彫りにみる奏楽の女性像
名取 四郎

94

フランコ記譜法理論の展開――ペトルス・ピカルドゥス『モテトゥス技法概論』をめぐって
西間木 真

108

『記譜法論 Tractatus Figurarum』について――アルス・スブティリオルの記譜法理論に見られるひとつの試み
宮崎 晴代

114

ルネサンスの合唱音楽――同声合唱の実践を通して
村松 玲子

124

バロック音楽
Instrumenta FundamentiとInstrumenta Ornamentiについて
荒川 恒子

135

J.S.バッハの作品概念
礒山 雅

143

ルイ14世と宮廷バレエ                
小穴 晶子

150

バッハにおける調性の美学               
小林 義武

159

モンテヴェルディとタッソ               
高野 紀子

166

不完全な拍節 'C'の普通の拍子'4/4'への転換――「2のムジュール」のリズムの不完全性について   
古山 和男

176

シュッツにおけるイタリア作品の転用について      
正木 光江

186

古典派・ロマン派・現代の音楽
J.ケージのメゾスティックス――ジョイスを介して       
庄野 進

197

ザルツブルクの写譜家研究の諸問題――W. A. モーツアルトの写譜家を中心に     
西川 尚生

205

<菩提樹>における隠喩                
三宅 幸夫

217

「実用版」楽譜とは何か?――演奏の伝統における「書かれたもの」と「書かれないもの」の相剋
渡辺 裕

224

キリシタンと音楽
キリシタン時代に歌われた《Dic nobis Maria》について
笠原 潔

233

キリシタン史料における擦弦楽器
神戸愉樹美

239

教育的視点による生月島壱部・旧キリシタンの「歌おらしょ《ぐるりよざ》」の変容
竹井 成美

255

キリシタン版から見た近世邦楽の萌芽――箏曲を中心として
千葉 優子

265

フロイス『日本史』におけるcanto d'orgaoをめぐって
美山 良夫

273

『長崎版サクラメント提要(1605年)』の歌譜について
山内 忠

279

洋楽受容
ロンドンの日本劇《ムスメ》              
倉田 喜弘

287

ラファエル・ケーベルの日本における演奏活動について 
関根 和江

295

ジョージ・オルチン師とL. W. メーソン――オルチン書簡をとおして          
手代木俊一

304

日中両国での西洋音楽受容初期にみる五線譜に関わる活動について
仲 万美子

310

文政3年出島上演の「二人猟師 売娘」       
中村 洪介

323

日曜日にはバンドがひびく――横浜浮世絵が描く音と音楽
樋口 昭

339

ユダヤ系音楽家と日本の音楽界           
樋口 隆一

347

夢の転位――明治が見た音楽の<近代>試論        
林 淑姫

355

現代社会と音楽
ベルリンのシナゴーグとオルガン            
伊藤 恵子

365

芸術文化の公的支援――その根拠と歴史        
住川 鞆子

374

音楽文献目録委員会と『音楽文献目録』――日本の音楽文献と国際貢献         
関根 敏子

385

ミュージックからミュージックスへ――音楽の教育的パラダイム・シフト
滝沢 達子

399

内田百聞と音楽――その著作に見る理想の音楽像        
千葉潤之介

410

ウンム・クルスーム 生涯の軌跡――年代記ふうポートレート  
水野 信男

418

美学・史学・文学
未来願望としての歴史認識――laudator temporis futuri E.H.カーの場合
澤田 昭夫

429

N. グッドマンに於けるレファランスと類似       
戸澤 義夫

435

時間と音楽――ジャンケレヴィッチの郷愁と夜    
橋本 典子

445

エドモンド・ガーネイにおける音楽的価値の理論
松尾 大

454

平安期の女流文学に記述された自然音と楽器音・声との響き合い――『枕草子』『紫式部日記』『源氏物語』の分析から
茂手木潔子

460

古楽とともに50年 皆川達夫

471

皆川達夫先生年譜 林 淑姫・作成

492

皆川達夫先生研究業績目録 林 淑姫・作成

499

あとがき       皆川達夫先生古稀記念論文集編集委員会

507